濃厚スラリーの分散安定性評価
長時間掛かる濃厚スラリーの分散安定性評価を遠心沈降分析装置で迅速に行えます。長期安定性が必要なスラリーに対する分散剤の選定や投入量の最適化が可能になります。
【測定法概要】
遠心沈降分析装置は遠心力で強制的に粒子を沈降させ、その変化を光学的に捉えソフトウェアで解析することにより、粒子の沈降速度や粒子径分布の算出が行えます。それらのデータからスラリーの微粒子化度合や分散安定性評価が迅速に行えます。
また同時に多検体の測定が可能ですので、分散剤のスクリーニング等にも対応可能です。自然沈降測定装置での測定も対応しております。
【測定事例】
下記はアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ABS-Na)によって分散安定化された0.1%wt濃度のカーボンブラック水系懸濁液の遠心沈降実験の結果です。(懸濁液の透過光強度プロファイルの時間経過の変化)
沈降速度は分散安定性が高いほど遅くなります。
下記はABS-Naの濃度の違いによる沈降速度(グラフの傾き)の差をプロットしたものです。分散剤の最適量が沈降特性から容易に求める事ができます。