セラミックス材料等壊れやすいサンプルのガス透過度測定
(小面積サンプルホルダー検討)

概要

5GやIoTの発展に伴い、電子回路部品、センサ材料などの電子セラミクス分野において、高い信頼性が求められています。
これら電子セラミックス材料の水蒸気をはじめとするガスバリア性評価において、一般的なガスバリア測定装置で評価可能なサイズ(Φ50~Φ90 mm程度)の試料を均一に作製するのは困難です。また、測定中に試料が破損することもあり、評価が難しくなっていました。

そこで、φ10mm~φ40mmのサンプルホルダーを開発し、さらにサンプルの固定に支持体を用いることでサンプルへのダメージを軽減するMA法を採用することで、セラミックス材料のガスバリア性評価が行えるかを検討しました。

小面積サンプルホルダー

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測定事例

通常のサンプルサイズ(φ60mm)と今回、開発した治具(φ10mm)で相関が取れるかを検討しました。

Φ60 mmとΦ10 mmの試料サイズで定常状態のWVTRはともに3.0×10-4 g/m2/dayでしたので、試料サイズの違いによる影響はないと考えられます。

また、測定後の試料に破損はありませんでしたので、当手法を用いることで、電子セラミックス材料の評価が可能だと思われます。

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測定範囲

  • 水蒸気透過度: 10-6 ~ 10+2 g/m2/day
  • ガス透過度: 10-3 ~ 10+4 cc/m2/day/atm
                               ※試料サイズ、ガスの種類によって測定範囲が異なる場合があります。
  • 測定環境: 室温+5~100℃、0~90%RH
  • 85℃ 85%RHの高温高湿度の水蒸気透過度や様々なガスの透過度(O2、N2、He、CO2…etc.)を測定できます。

 

応用分野

  • 電子部品用途セラミック材料、ガラス材料、金属材料
  • 自動車、モバイルコミュニケーション(スマートフォン、ウェアラブル端末)、産業機器

 

 

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